山田ぬーつじぇいの日常

山田の日常をつらつらと書いていきます

ワンコは好きですか?

今週のお題「激レア体験」

 

山田ぬーつじぇいです。

せっかくブログを始めたので、今週のお題に挑戦してみます。

 

皆さんワンコは好きですか?

僕は見る分には好きですが触れません。そのきっかけとなったお話しです。

いや、汚話です。

食事中には見ないでください。

 

あれは僕が小学生2年生の頃、その頃山田は親戚のうちのワンコと遊ぶのがマイブームでした。ワンコの名は「ウメちゃん」(♀)。ウメちゃんは近所の伯母さんが飼っていた柴犬で人懐っこく、遊びに行くといつも楽しそうに尻尾を振りながら近づいてきました。ウメちゃんは長めのリードでつながれており、伯母さん家の結構広い庭いっぱいを走り回ることが出来ました。

 

僕はいつもウメちゃんとボールを投げたり、一緒に走ったりして遊んでいました。投げたものを、ウメちゃんはかわいいお尻を振り振りさせながら取りに行きます。僕はそんなウメちゃんの頭をなで、ウメちゃんは嬉しそうに僕の胸に顔をうずめていました。

僕は一人っ子で、その時分は親しい友達とも別のクラスになっていたこともあり、当時はウメちゃんが山田の心の支えでした。ウメちゃんイズオールでした。本当にかわいくてかわいくてたまらなかったことを覚えています。

 

そんなある日、僕は少ないお小遣いで買った大好物の酢だこさん太郎をワイルドに素手で嗜み、そのままウメちゃんのところに遊びに行きました。酢だこの香水をまとった僕を見つけ、いつものように嬉しそうに尻尾を振りながら近づいて来るウメちゃん。しゃがみ、笑顔でウメちゃんを迎える僕。よしよしと頭をなでようとした次の瞬間…

 

 

バグウウッッッ!

右手に激痛が走り、とっさに確認する僕。

 

右手がウメちゃんになっていました。

右手装備:ウメちゃん。みたいになっていました。

放心する僕。

バグウウッッッ!

そこに追い討ちをかけるウメちゃん。

バグウウッッッ!

止まらないウメちゃん。

 

開放された右手は茹でられたタコのように真っ赤になり、ベトベトしていました。

痛みのあまり 「あっ…あっ…」と声にならない泣き声ですすり泣き、右手を抱きしめ地面にうずくまる僕。

 

 

どれほどの時間が経ったか…

痛みが少しましになり、顔を上げるとそこにはウメちゃんの肛門がぷるぷると震えていました。どうやら舐めた酢だこのお酢が利いたのでしょう。

僕はすべてを悟り、頭が真っ白になりました。

その肛門。いや、地獄の門から漆黒の絶望がまるでパンドラの箱のようにあふれだし、その悪魔は僕の鼻をかすめ、地上を征服しました。

気が付くと僕は走っていました。無言で。

後ろからは元ウメちゃんであった地獄の番犬が追いかけてきます。

めっちゃいい笑顔で走ってきます。

昨日までなら「かわいいなぁ~ウメちゃん」と抱きしめていたはずのその笑顔が、猟奇的殺人鬼にしか見えませんでした。

僕は死ぬ気で走りました。脱兎のごとく。当時50メートル走10秒だった僕でも、あの瞬間だけはウサイン=ボルトといい勝負が出来たのではないでしょうか。原付くらいなら余裕で追い越せたでしょう。

 涙が風で乾いた頃、家に着きました。母の顔を見、緊張が解け、抱きつくと開口一番に「あんたウンコのにおいがするんだけど」と言われました。おい母よ。

 

その後、ウメちゃんは手加減してくれていたのか、幸いなことに右手は浅い噛み傷が数ヶ所だけで、1週間くらいで後も残らずに直ってしまいました。

しかし、強烈に抉られた心の傷は今日まで癒えることなく、いまだにワンコもウンコも触れません。もっと言うなら毛の生えた生物に触れません。あと、どの種類のウンコにも触れません。無理です。

 

どうでしょう。

個人的に激レア体験というほどではないかもしれませんが、ちょいレア体験くらいの珍しさはあると思うのです。

ちなみにウメちゃんは僕が小学5年生の頃に亡くなりました。

その半年後伯母さんの庭には「ココア」という真っ黒なワンコがやってきましたが僕は絶対に近づくことはありませんでした。